分かったつもりの備忘録

文字数しばりのない外界へ飛び出しました。▼お叱りお褒め甘やかしはこちらまで gotchagotcha.info@gmail.com

神様のデバン

夢があるなぁ、と思った。

 
5月22日、とある音楽イベントを開催した。
「開催した」なんてたいそうな言い方をしてしまったけれど、わたしは本当に少しだけ手伝いをできた程度で、「あの1日を開催するのにどれだけのことが必要だったのか」をもっと知って、もっと学んで、もっと色んなことで役に立てるようになりたいと思った。自分に出来ることを、もっと増やしたいと思った。
 
福岡に越した頃、aikoアジカンラルクを愛してやまないお兄さんに出会って、もれなく、彼が主宰を務めるイベントにも出会った。
東京で重ねてきた「ロックの夜明け」が、「ロックの夜明けフクオカ」として新たに動き出すタイミングだった。
5月22日は、「ロックの夜明けフクオカ2016」としてのイベントだった。
 
BUMP OF CHICKENのロゴを身につけたたくさんのひとが海辺へ向かうなか、"藤原基央T"を着て「やっぱり、どうしてもこっちのライブが観たいって思って!」と、駆け込んできてくれた女の子がいた。
こんなにも一生懸命に来てくれた子の「行き先」になったのかと思うと、本当に嬉しかった。
 
当日は、受付だったりリアルタイム情報の発信だったりで基本的に会場に張り付いていた。
時間を見つつ他のスタッフと受付を交代して、いくつかはライブを観にフロアへ行くことができた。
 
とあるバンドの、最後数曲となったときだった。
少し間隔を空けて隣で見てらした方が不意にわたしの肩をトントンと叩き、ライブの音が響くなか、耳打ちで一言
「このバンド、売れそうだね。」
と、仰った。
 
その方は、「ロックの夜明け」との出会いが無ければ、一生お話の出来る機会なんてない筈の方だった。
ある種、最早生ける伝説のような認識でさえいた。
 
以前一度お会いして、ご挨拶をして、皆でお酒を飲みながら、福岡のこと、音楽のこと、色んなお話をさせていただいた。
その方が、この日の深夜、「about a ROOMよかったな」と呟いてくださっていた。
 
 
アヒトイナザワ、なんて、スポットライトを浴びるべくして背負ったような綺麗な名前のその方は、そのステージに真剣な眼差しを向けると同時に、楽しそうに笑ってらした。
 
夢があるなぁ、と思った。
頑張る、夢を追いかける、って、本当に素敵なことだなぁと思った。
 
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神様どうかひとつだけ 願いを叶えてくれないか
このまま夜が明けないでほしいんだよなあ
ねえ今夜だけは
 
神様のデバン / about a ROOM

ハローハローハロー

大人になればなるほど、思ったほど大人にはなれていないなあと思う。

朝だって起きられないしピーマンだって食べられないし我儘を通さず上手く諦めることも出来ないし。

26歳って、もっと大人だと思ってたのになあと。

でも同時に、描いていた「大人」ってどんなだったろうなあとも。

子供の頃に「うっそだ〜。そんな生活無理だもん〜。」と思っていた「大人がよく言ってるけど信じられないアレ」にはわりと近しいところに来てる部分があって、もしかしたらとっくに大人になってしまったのかもしれないとも思う。

たとえば「ほとんど外食やコンビニで済ませる」だとか「テレビは見ない」だとか「休日を一人で過ごす」だとか。

「あ、ビールで大丈夫です」だとか、「あ、砂糖いらないです」だとか。

きっと10歳のわたしが見たら、「大丈夫?」って甘ったるいカフェオレを差し出してくれるんだと思う。

とは言え、もしも今もう一度18歳に戻って大人への道のりをやり直せるとしても、わたしはきっと「今ここでセーブできますか?」って聞くなあと思った。

なんだかんだ言って、今の毎日がわりと愛しくて堪らない。

だって、わりと頑張ってなんだかんだと積み重ねてきた成果がいまで、わりと頑張ってあれやこれやと知ってきた結果がいまで、わりと頑張ってあちらこちらと走って辿り着いたのがいまなんだよなあ。

ただ、そのなんだかんだあれやこれやあちらこちらのすべてが正しかったか誇れるかというと、「ああ、どこかで力を抜くことを覚えてしまったなあ」と引っかかる部分がいくつもある。情けないなあ。

例えば、人生のやり直しに「一旦セーブ」しようとしてしまった数行前のわたしなんてまさにそれ。

頑張らないとなあと、思うんです、最近特に。

大人だからね、頑張らないとなあ、と。

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「ハローハローハロー 今の僕はどう見えてますか?ハローハローハロー 誇れる背中をしていますか?」

わかってみたくて滅火器 Fire EX.の新曲「Don't You Fight(feat. 細美武士)」を日本語で考えてみたこと

※本記事掲載内容は、「和訳」ではなく、「一個人の解釈」です

 

こんにちは、ツイッター10周年、わたしのツイッター利用歴6年、ツイッターちゃん、君の人生の半分以上を寄り添ってきたよ。26歳がちゃぴんです。

 

今回の更新も、前回に引き続き番外編です。

というより、前回以上に番外編です。

 

昨日2016/3/24に、台湾のロックバンド 滅火器 Fire EX.の楽曲「Don't You Fight」が公開されました。

これまでの各活動での縁から、この楽曲は「feat. 細美武士」として、ボーカルおよび作詞作曲に細美さんが参加(コラボレーション)されているとのこと。

昨晩ツイッターで情報を見つけ早速MVを見てみたのですが、最高ド真ん中に格好良い。

そして、歌詞の内容も個人的にとても胸にぐっとくるものがありました。

 

(引用元: youtube )

 

全英語の楽曲でしたが、「歌詞の意味を知りたい」というフォロワーさんのツイートをいくつか拝見したため、公式youtube動画にアップされていた歌詞(英語歌詞と彼らの母国語である中国語(繁体)歌詞)をもとに、日本語に訳してみました。

主語の曖昧な箇所や文章の順序については、両言語を照らし合わせて補完しています。

 

出来る限り意訳にならないようにはしていますが、歌詞は、アーティストの方々が一文字一文字魂を込めて生み出した作品ですので、「和訳」ではなく、あくまでも「一個人が、日本語の意味をとってみた」ものとしてご覧いただけますと幸いです。

(※著作権保護等の観点から、本記事は予告なしに削除する可能性がございます。ご了承ください。また、関係者の皆さま、もしも本記事の公開でご迷惑をおかけしてしまいました場合には、大変お手数をおかけいたしますがご一報いただけますでしょうか。記事削除等、最大限速やかに対応させていただきます。何卒宜しくお願いいたします。)

 

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滅火器 Fire EX.-Don't You Fight(feat. 細美武士)

編曲、演出:滅火器 Fire EX.
作詞:楊大正 Sam Yang、細美武士
作曲:楊大正 Sam Yang、細美武士

 

The story’s been left behind
With a sugar-coated lie
But I remember people (are) crying  
When dreams and hope are dying
Justice never set me free

 

故事被包裹著糖衣的謊言隱藏了起來 
但我依然記得 人們的夢和希望死去時 哭泣的模樣
正義從沒有讓我感到真正的自由

 

その物語は隠されてしまったんだ

砂糖に包まれた嘘と一緒に

でも僕は覚えてる 夢と希望が死んでしまって皆が泣いてしまってたこと

「正義」は決して僕を見放したりしない

 

Don’t you fight Don’t you fight
It’s a brand new revolution
Golden freedom always keeps on shining

 

你不戰鬥嗎?
這是個全新的革命
真正的自由如黃金般持續閃耀著

 

君は戦わないの?ねえ 戦わないの?

これは全く新しい革命だ

ゴールドみたいな本物の自由はいつも輝き続けるんだ


Don’t you fight Don’t you fight
It’s a brand new revolution
Time is running out,So break the wall and let’s go
Fight


你不戰鬥嗎?
這是個全新的革命
就快要沒有時間了
我們衝破高牆 出發戰鬥吧

 

君は戦わないの?ねえ 戦わないの?

これは全く新しい革命だ

時間切れが迫ってるから 僕らで壁を壊して さあ

戦いに行こう


Don’t keep waiting for the changes yet to come
When darkness lay upon the face of men
In my memories and photographs
Your colors never fade
All the promises we made to end the game


別等待那些還沒來臨的改變
當黑暗擋住了男人的臉
在我的記憶與照片之中 你不曾褪色
我們的約定 是一起結束所有回合


変わるときが来るのを待ってないで

表情に暗い影が落とされてても(暗い顔をしていたとしても)

僕の記憶と写真の中で 君は決して色褪せない

僕らの約束だ 一緒にこの戦い(ゲーム)を終わらせるんだって

 

Don’t you fight Don’t you fight
It’s a brand new revolution
Golden freedom always keeps on shining 


你不戰鬥嗎?
這是個全新的革命
真正的自由如黃金般持續閃耀著

君は戦わないの?ねえ 戦わないの?

これは全く新しい革命だ

ゴールドみたいな本物の自由はいつも輝き続けるんだ


Don’t you fight Don’t you fight
It’s a brand new revolution
Time is running out,So break the wall and let’s go
Fight


你不戰鬥嗎?
這是個全新的革命
就快要沒有時間了
我們衝破高牆 出發戰鬥吧


君は戦わないの?ねえ 戦わないの?

これは全く新しい革命だ

時間切れが迫ってるから 僕らで壁を壊して さあ

戦いに行こう


We are chasing the sunset
Something that I used to think I owned
We are chasing the sunset
Something that I never had before


在夕陽之中 追求一直以來 屬於我們的東西
在夕陽之中 追求那些我們未曾擁有過的東西

 

夕日の中 追いかけてるんだ

「僕らのモノだ」と思ってた何かを

夕日の中 追いかけてるんだ

これまでずっと持って無かった「何か」を

 

【歌詞引用元:滅火器 Fire EX.-Don't You Fight(feat. 細美武士) 動画説明欄掲載分(最終閲覧:2016/3/25)】

 

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歌詞は以上です。

 

わたしは、台湾が大好きです。とはいえまだ2回しか現地へは行けていませんが、近々是非にもまた行きたい。

ごはん美味しい。ひとが優しい。街があたたかい。女の子、本当に可愛い。

 

去年、とあるイベントに関わり台湾のアーティストにも来日していただきました。フジロックにも出演した彼らは、我々の手作りのお祭りに快く参加してくれ、そしてとても美しい音楽を残していってくれました。

彼らとのやりとりの中で、より一層台湾が好きになりました。

あたたかい。そして格好良い。(そして可愛い)

 

これはわたしが体感した、まだまだ「一部」でしかない台湾の印象ですし、国や地域で人柄をくくることは危険なことでもありますが、ただ、細美さんの活動をきっかけに知ることができた彼ら滅火器 Fire EX.は、知れば知るほど格好良さにしびれます。

音楽は国境を越える、音楽に国境は無い、なんてよく聴きますが、こうして少しずつ、日本のガラパゴス環境も、「閉鎖的すぎる」箇所が少しずつ変わっていくと良いなと思います。

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ちなみに!小籠包食べに行くなら、個人的には台北の中正記念堂近く、杭州小籠湯包がおすすめですよ!おいしい!(杭州小籠湯包 (台北) の口コミ・写真・地図 - トリップアドバイザー

 

それでは、 #だいたいいつも食べてるひと  こと、がちゃぴんでした。

誰か一緒に台湾行こう!

わかってみたくてBUMPがくれた“utter u of ice”について考えたこと

「考えてみてほしい、金魚が一度でも君を責めたことがあったかい?」

最後に言葉へ意味を持たせるのは、結局のところ受信者ただひとりです。

 

こんにちは。自分の晴れ女を過信している26歳がちゃぴんです。

過信していることにより「出かけるときに天気予報を確認して傘を持つ」という習慣が日常生活から欠落しています。年に何本傘買うねん。

 

さて、本当なら2月が終わるはずだった2/27-28の週末、皆さんはどのように過ごされましたか。

 

そして今日は4年に1度の閏日。4年のうち3年には存在しない日。

去年なら働かなくても良かった日です。

モチベーション、あがらないよね!

 

上がらないモチベーションと進まない仕事から目を逸らすために本日投稿したこのエントリは、「BUMP OF CHICKENがくれた言葉“utter u of ice”について、自分なりに思ったことをまとめてみた」ものです。

 

“utter u of ice”とは、2016/2/10にリリースされたBUMP OF CHICKENの最新アルバム「Butterflies」に隠された暗号と言われている言葉です。

せっかく働かなくても良いはずの日なので、起きている時間をまるっとすべてかけて熱い想いを込めたブログを書いてみました。言い方を変えると、BUMP OF CHICKENという幻想世界に逃げ込みました。

何故突然この記事を書いたかというと、ただただ素直に、書きたかったからです。BUMPの暗号について、どこかに書きたかったからです。

 

「だってBUMPだよ?わたしがリアル厨二病のオンタイムにユグドラシルなんていう無敵アイテムをリリースしてくれたバンドだよ?そんなバンドが「暗号」と思われるメッセージを発信してくれたんだよ?それはもう飛びつきたくなるトピックじゃない?猫まっしぐらじゃない?ニコルまっしぐらじゃない?

動かないコンパス片手に乗せてでも錆びついた車輪が悲鳴挙げてでも舵を取って夜明けを待たないで帆を張る愚かなドリーマー状態じゃない? 」

くらいの勢いで、進むことを止められない欲望のもとこの記事を書き上げました。

 

 

まず、この”utter u of ice事変”について何もご存じない方向けに軽く説明させていただきます。

2016/2/10にリリースされたBUMP OF CHICKENの最新アルバム「Butterflies」に「隠された暗号がある」と言われた由縁は、とある文字列がジャケットに記されたためです。

そのジャケットがこちら。

f:id:igotcha:20160229163807p:plain

(引用: BUMP OF CHICKEN | TOY'S FACTORY )

 

ジャケット全面に黒字で繰り返し、そして下部中央にネオンカラーで”BFLIESBMPCHKN”と記されています。

この文字列を「Butterflies / BUMP OF CHICKEN」と読むため落とされた文字を並べると

”BFLIESBMPCHKN”

”ButterFLIES BuMP of CHicKeN

”utter u of ice”

 となることから、”utter u(you) of ice”はBUMP OF CHICKENから届いた秘密のメッセージだという話になりました。

(u:youのスラング表記)

 

これを受けて、わたしの愛するツイッターではさまざまな意見があがっており、

完璧な宝石(ダイヤ)をアナタに捧ぐって意味になるらしい」

「いや、完璧な宝石(ダイヤ)のようなアナタに捧ぐのほうが」

というような旨のツイートが一日に5回ずつくらい回ってきてました。

 

この訳はどちらも、"utter"に形容詞的意味の”完璧な”をあて、"ice"が”ダイヤモンド”という意味を持つことをひとつのカギにした意見かと思います。

なんてったって、BUMP OF CHICKENメジャーデビュー曲タイトルは「ダイヤモンド」、そして「Butterflies」は(本人たちは意図せずそうなったとも言っていますが)結成20周年記念ライブ前日にリリースしたアルバムで、作品中にも「宝石」の単語が複数回登場します。暗号がそんな意味を持つとしたら、厨二心をくすぐりすぎてもう呼吸困難。

 

そして別派の意見として”utter”に動詞的意味の「口に出す、吐き出す、表現する」を持たせた

宝石のようなあなたを表現するでは?」

なんて意見も多く見られました。BUMP OF CHICKENが「宝石のような我々」を歌って表現してくれる一枚、なわけです。

やだもう厨二心が意識不明。

 

ただ、わたしはどうしても、”u of ice”の訳し方に違和感がありました。

それは一部ツイッターユーザーの皆様も感じていたようで、「文法的におかしいからなあ」との声を複数お見かけしました。

まあ、そこに「BUMP OF CHICKENなんてバンド名から文法の怪しいヤツらだぞ」なんて言われたらひとたまりもないのですが。

 

ただ、個人的にどうしてもしっくり来なかったわたしは、色々と考え、仕事を投げ出してずーっと考え、

 

"utter u of ice"ではなく"utter ice of u"ではないか」という結論に至りました。アナグラム、とまではいきませんが、"u"と"ice"を入れ替えた文です。

 

※このあと薀蓄並べてドヤアァァって顔した自己解釈載せるんですが、「ただのツイッター廃人が何言ってんだ」って感じで英語がなんたら和訳がなんたら言うんですが、学生時代には頑張っていたので、わたし、使いどころのない英語科の中学校教諭一種免許状と高等学校教諭一種免許状を一応ながら持っています。なので良ければそれなりに信じて読んでやってください。

 

さて本題ですが、"utter ice of u"にすると文法的にもそれなりに意味の通る文章になります。

そして、その訳は、

 

Utter ice of u. :君の中の”冷たさ”を打ち明けて。

 

ではないかと、思っています。

utterは動詞であれば他動詞として「打ち明ける」の意味があり、元々「内向きのものを外に出す」のニュアンスがある単語です。それを頭に持ってきたこの文を命令形として訳すと、上記のようになります。 そして、アルバム「Butterflies」のリード曲「Butterfly」の歌い出しは、この言葉です。

 

誰にも聞こえない悲鳴が 内側で響く

気付かないふりした人が 気付かれるのを待っている

Butterfly - BUMP OF CHICKEN - 歌詞&動画視聴 : 歌ネット動画プラス

 

内側で響くその人にしか聞こえない悲しい心の声を「打ち明けて」という"Utter ice of u."、そう取ると、Butterflyの歌詞と一致してくるように思えます。

 

utter ice of u.の言葉においては、その「悲しい心の声」を”心の中の冷たい部分”、もしくはもっと直接的に”心の中の氷”とするのかもしれません。

 

そして、もう一つ。

会話文等において、主語が自分たち(一人称)である場合に主語を省略し動詞から書きはじめる書き崩し方はよく見られます。

よって、この”utter ice of u”を、同じ文章のまま、彼らBUMP OF CHIKENが発した言葉として、主語に一人称" I / We "がある前提として取ると

 

(I / We) Utter ice of u. :僕たちが、君の宝石(ダイヤモンド)を表現するよ。

 

今度はutterを他動詞「表現する」として訳し、"ice"は同じ名詞で"宝石・ダイヤモンド"の意味に取り直しました。

 

そしてアルバム1曲目の「GO」、サビの歌詞はこちらです。

 

心が宝石を生む度に 高く浮かべて名前付けた

忘れられてもずっと光る

星空は君が作ったもの

GO - BUMP OF CHICKEN - 歌詞 : 歌ネット

 

なお、utterを「表現する」と取るのは、「(詩や絵など、芸術を)表現する」という意味にあてる時の訳し方です。やはり元々「内向きのものを外に出す」というニュアンスがあるからこそまさに、というところです。

つまり、【君が「心の中の氷」を外に出してくれたなら、それを僕たちが「ダイヤモンド」として歌にするからね】という2つの意味を持たせての"utter"と"ice"なのではないでしょうか。

 

勿論、他の方のご意見もいろいろある中、どれが正解、なんてものはありません。

ただ、個人的にはこの「実は"utter ice of u"」説を推したいです。

20年間ずっと、孤独や葛藤に寄り添って愛情を温かく歌い上げてくれたBUMP OF CHICKENからのメッセージだとすると、この解釈がとてもしっくりくる気がするんです。

 

そしてもう一つ、この案を推したい理由は、

1つの言葉で2つの意味を持たせるなんてなんかBUMPっぽくない?テンション上がらない?

 

その昔、厨二病オンタイムのわたしの心に刺さった「K」という曲があります。

歌詞はこちら。

(リンク先: www.uta-net.com )

黒猫に「黒き幸、ホーリーナイト(Holy night)」と名付け、そして命がけで主人のために走ったホーリーナイトへ「K」の文字を与えて「聖なる騎士、ホーリーナイト(Holy Knight)」として埋葬する、そんな物語を歌った曲です。

 

そんな物語を歌った曲です。

 

そんな物語を歌ったバンドです。

1つの言葉で2つの意味を持たせるなんてなんかBUMPっぽくない?テンション上がらない?

 

そう、この案を推すのなんて、結局わたしの「なんかそんな気がする」です。

「そうならなんかテンションあがる」です。

 

突然ですが、今日のブログは、「考えてみてほしい、金魚が一度でも君を責めたことがあったかい?」というとあるところから引用した言葉で始めました。

金魚は、犬や猫と比べ「ペット」と認識されることは少ないけれど、多くのひとの幼少期の思い出に彩を添える、そんな生物です。

犬や猫と違い、鳴き声もなく、「人間が位置と広さを決めた水槽」から出てしまえば生きていけない生物です。

その金魚が、一度でも人間を責めたことがあったでしょうか。

そしてこの言葉の中で、「金魚」は一体何を表すのでしょうか。

 

実はこの言葉は、今回この記事で取り上げたBUMP OF CHICKENの最新アルバム「Butterflies」に収録された隠しトラック「TO.I.KI」の歌詞の一部です。

簡単に言うと、定期的にふざけるBUMP OF CHICKENが今回もボーカル藤くんを無駄遣いしてふざけ倒しただけの一文です。

つまり、おそらく真面目に考察するだけ無駄です。なんてったってこの曲、「走り出せちゅるるるん!」で始まりますからね。

 

しかし、この一文を全く知らずに読んだ方の中には、この文章を「ネットあるあるな自己陶酔ポエムの一文」として軽く読み流し方がいらっしゃるかもしれません。

もしかすると「あのBUMPについての記事だし、読み進めると深い意味を持ちそうだ…」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし「ふざけ倒した曲の歌詞の一部」と知っているButterfliesリスナーにとっては「こいつ初っ端からふざけてやがる」状態な書き出しです。

Butterflies自体は聴いておらずとも、これまでの彼らの隠しトラックを知った方であれば「あのBUMPに関する記事だし、これ絶対ふざけてるわ」と受け取る可能性もあります。

 

ちなみにわたしのおすすめ隠しトラックはダントツで「星のアルペジオ」です。

(リンク先: www.youtube.com )

 

全力で脱線したうえで何をお伝えしたいのかというと、この書き出しの歌詞の続きへ書いた一文、「最後に言葉へ意味を持たせるのは、結局のところ受信者ただひとり」ということです。

発信者についての情報、言葉の背景への理解、自分が積み重ねてきた生活に基づく思考回路、そういったものに基づいて、「言葉の受取り方」は大きく変わっていきます。

つまり、こんな大層な遠回りをしたうえでわたしは今、「"utter u of ice"に意味を持たせるか持たせないかは、アナタ次第です。」というここまで書いた400字詰原稿用紙10枚以上の文章を無に帰すかのような結論にまとめたいと思っています。

 

受取った言葉にどんな意味を持たせるか、どんな重みを持たせるか、それは受信者にしか知りえない部分であり、発信者と受信者が持つそれぞれの背景にも大きく影響を受けます。

例えば「今年も頑張れっ」なんてありふれた言葉ですが、今年の新年早々、26歳のわたしに向けて細美武士がいつものあの笑顔で「今年も頑張れっ」と発した、その事実とその7文字でわたしは今年どころか数年生きられます。むしろ息絶えそうでしたが。

同じ言葉でも、発信者が受信者にとってどんな存在か、受信者が今どんな背景を背負っているのか、そんな諸々で、「同じ文字列」は「言葉」としていくらでも変化します。

 

とは言え、もちろん「発信者が持たせたかった意味」はきっと存在します。そして、「発信者がその意味をどこまで伝えるか」という発信者の自由もあります。

発信者が持たせた「生まれたときの意味」を「どう温めるか」が、我々受信者ひとりひとりの自由であり、責任を持たされた部分です。

 

”utter u of ice”は、一度BUMP OF CHICKENの手から放たれ「Butterflies」が世に独り立ちしたその時から、そもそもその存在すら受信者の解釈の自由により発生した側面があります。リスナーによる、「きっと何か意味を持つはずだ。」という見方から、徐々に温められた言葉です。

 

この言葉を「完璧な宝石を君に」と受け取ることも、「宝石のようなアナタに捧ぐ」と解釈することも、結局のところ受け手の自由。そこに眠る「私とBUMPの関係性」から、きっと多様に変化します。

今回の場合は、「発信者BUMPが持たせたかった意味」が不明瞭であるからこそ、特にです。

 

先日、こんなことを呟いたのですが、BUMP OF CHICKENはわたしにとって「人生に沿ってテーマ曲を奏で続けてくれたバンド」です。

 

そんなこんなに思いを巡らせ、わたしは今回のBUMP OF CHICKENからのメッセージについて「"Utter ice of u"として2つの意味を持っていてほしい」と思いました。

独り抱え込んでいた孤独や葛藤を、「表に出して良いもの」として宝物のような何かへ昇華してくれる、そんなBUMPでいてほしいと思いました。

 

以上、"utter u of ice"についてわかってみたくて考えたところ、わたしにとっては「Utter ice of u.:君の中の”冷たさ”を打ち明けて。僕たちが、君の宝石(ダイヤモンド)を表現するよ。」に行き着いた、というエントリでした。

 

なお、どうでもいい(もしかするとどうでもよくないかもしれないような)ことを最後に書き添えると、記事内で紹介した「Butterflies」隠しトラックのタイトルは「TO.I.KI」ですが、「吐息をもらす」「溜息をつく」などは英訳すると”utter a sigh”です。

 

いつか「発信者が持たせた」意味が明かされる日がきたら、ここを見てくださった皆さまと集まって「受信者として持たせた意味」について語り合いたいものです。

もちろん集合時間はあの時間、集合場所はあの場所、担ぐのはあの持ち物、合言葉は、古から伝わるあの言葉。

 

オー、イエー、ヘイ、アハーン

会いたくて会いたくても震えなくてわかったこと

5万円は、大きい。 

 けいけんちって たいせつな がいねんですね。

 

今年の目標は街クリに連載を持つこと、26歳がちゃぴんです。「ゴールセッティングを怠るな」「意識は高く」と教わり続ける社会で24時間戦うリゲインライフなため、この目標を揺るがさずに今年1年精進いたします。

 

世間は節分からバレンタイン。皆さま、豆撒きはしましたか?チョコは買いましたか?

なお我が家には、非情にも突如我が家を襲う赤鬼(当時アラサー、装備:お面)に対して幼いわたし(当時3歳、装備:豆)が

「…お父さん、おにのマネしてどうするの?」

「お父さん、靴下見えてる。」

と大豆片手に淡々と語るホームビデオが残っています。

我ながらその姿勢はどうかと思うよ。

 

ただ、一応その後には追いかけられて焦りだし、眠る1歳の弟をベビーベッドから降ろして助けようとするも身長が足りないという(物理的にも)超えられない大きな壁にぶつかり木の柵越しに「目を覚まして!このままじゃ危ないの!」と伝えるも鬼の狙いは自分だと悟り玄関へ向けて走り出す、というハートフルアドベンチャーフィルム仕上げとなっております。

お父さん、今年もチョコあげるハートフルで健気な娘に育ってるから許してね。ハートフルで健気な娘に育ってるから。

余談ながらわたしは父に宛ててカファレルのチョコレートを買うのが好きです。わたしがこのチョコ好きだから。あとはお察しください。今年の目玉はルパンコラボだよ!

 

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(引用:チョコレートのカファレル 公式通販ショップ ルパン三世×caffarel コラボチョコレート )

 

さて、年が明けて以降、本当にさまざまなトピックが紙面に躍りました。

さまざまなトピックに関して、錯綜する情報に躍らされました。

SMAPファン、通称スマヲタのわたしは「躍りなど…しない!」と思いながらTwitterしてたらバズって小躍りしました。ありがとうございました。

 

 

おそらく、多くの皆さまはSMAP」という単語に対してもうメガ盛りカツ丼の後半なレベルに食傷気味なのではないかなとも思っています。

しかし「スマヲタ」としては、正直なところ、この数週間、何を書いても気が付けばその件に関して言及したくなってしまう衝動に駆られてしまっておりました。

(引用: www.youtube.com )

もう完全に、

真実ばかり追いかけて揺れ動くeveryday。

(解散なんてきっと無いよと)強がる自分の中身もまるっきりなぞだらけ

(でもSMAPの)はがねのような絆だけが

(ファンの)凹んでく心を

中居くんも言ったように)踏ん張らせる

僕にも何かを変えられる(と思いCD購買しつつの)

衝動!

 

…これ、稲葉さんこそタイムリープして友人木村拓哉を救ったんじゃない?

 

以上、本記事のハイライトでした。前回でいうところの、「まさにホウキ。」の部分です。

メリダとおそろしの森」でうまいこと言えるんじゃないかと考えたものの諦めた話はまたいつか飲みながら管を巻かせてください。

 

ところで、冒頭にも書いた通りわたしは今26歳です。

SMAPで言うと、ちょうど中居くんと木村くんが「夜空ノムコウ」を歌っていた年齢です。ウワア、つらい。

 

夜空ノムコウは、わたしが「大人になって読み返すと心に刺さる過ぎる曲」としてよく挙げる曲です。

歌詞は、こちら。「知ってる知ってる~。超よゆ~。」と思う方も、23歳以上(社会人)の場合特に、一度読み直してみていただけませんか。

(引用:www.utamap.com )

  

今自分がついたため息が少しだけ白く残ってもう泣きそう。

 

良い歌詞、響く歌詞とはこういう作品なのかと、大人になって、心底思いました。

大人になって読み返し、聴き直し、この曲はなんて素晴らしいのかと真剣に思いました。

こんなに優しく鋭利に繊細に突き刺さる曲を携えて今「大人」を生きられることを、幸せに思います。

決してスガシカオさんに相互フォローしていただいているからこんなに盛大に褒め称え崇めている訳ではありません。

 

ミリオンセラーにもなったこの楽曲は、歌詞もメロディーも歌い手も受け手の心情もすべてが相俟って、「かたちになったひとつの奇跡」として生まれ今日も人々から愛され続けています。つまり、(複合的要因のひとつであるとしても、)そこには間違いなく一定数(それもかなりの数の)「良いこと歌ってるなあ」と多くのひとが思ったという事実があることでしょう。

ではその「評価される歌詞」とはどのようなものなのか。以前拝読したこちらの記事が本当に分かりやすかったので、紹介させていただきます。

 

なぜスピッツの歌詞は評価されて、西野カナの歌詞は酷評されるのか(前編) | 理論 | 街角のクリエイティブ

(引用: www.machikado-creative.jp ) 

 

わたしが連載を持つことを目標としていると話題の街クリですね。 

この記事での結論としては、「直接表現でなく、一度作詞家のフィルターを通し変形させた言葉だからこそ、受け手に想像の余地を持たせ詩表現として評価されるのだ」というところでしょうか。 違った場合、大変恐縮ですが何卒ご一報ください。それをきっかけにコネクションを狙います。

 

この記事を拝読し、ふと思ったことが、「じゃあなんで西野カナが売れるの?」ということ。

「なぜ酷評されるの?」ではなくて、「なぜ売れるの?」という点です。

「まだまだお子ちゃまなティーン層は想像力が貧弱だから」でしょうか。

「だから直接言ってくれなきゃわかんない!」でしょうか。

でも都合の良いときだけ「大人には分からない思春期の複雑な心情」なんて言葉で丸め込むじゃない!これだから大人ってヤツは!

 

じゃあなんで西野カナが売れるの?という部分、少しでも気持ちを近付けるためスタバでデカフェのラテ片手にインスタ更新しながらぼーっと考えてみました。そして考えた結果、非常に単純に、

「会いたくて会いたくて震えたことがあるから」

「ねぇDarlingどっちがいい?このスカートとワンピース、って聞いたことがあるから」

「勇気を出して明日キミにメールしようかな、って思ったことがあるから」

永久保証の私のトリセツを彼氏に渡したくなったことがあるから

こういうことなんじゃないかな、と思うんです。

その感情を、文字としてではなく経験として知っているから」ではないかなと。

言われてみればひどく当たり前の回答で、今ここまで長文を書いたことを不安にさえ思ってきました。

 

ただ、そんなときふと自分の体感として思い起こしたのが、「夜空ノムコウ」です。

この曲が発売された1998年、わたしは9歳でした。

当時もこの曲をよく口ずさんではいましたが、それは「売れてる曲で、なんか良いから」でした。歌詞の意味なんて、文字通りでしか捉えていませんでした。

何故ならそのころのわたしに、「あのころの未来」を思い返すほどの過去なんてありませんでした。それから幾年、「あのころの未来」を描いていた過去の経験を持ったわたしは、自分のその想いをこの曲に沿わせて聴いています。「あのころの未来」を経験として己の中に培えたからです。その結果、この曲に対する理解が大きく変わりました。

実際、「会いたくて会いたくて震える」に対しては「ウワア、わかんない。」と思っても、「勇気を出して明日君にメールしようかな」には「そんな時代もあったね…可愛い曲。」なんてちょっぴり思うんです。

 

とは言え、この「経験の不足」が、「想像できる幅の欠落」にも繋がると考えると、結局のところ「お子ちゃまにはまだ分からないのよ」に立ち戻るのかもしれません。

「まだ知らない」「でも分かりそう」「分かってるわよ」なんてのがまさに「思春期の複雑な心情」ってやつの正体なのかもしれません。だから、愛や恋だなんて複雑怪奇なものを端的でわかりやすく「知っている経験」に落とし込んでくれる西野カナの歌詞は「ほら、わたしにもわかるのよ」なんて複雑な感情を持つ「ティーンにウケる」のかも、しれません。

まあ知らんけど。

 

でもこの「経験の不足」って、歌詞に共感するそれだけでなくて、「物事を理解する」うえで大切になる部分だと思っています。

 

ちょうど8年前の今ごろ、わたしは受験生でした。

その時に滑り止めとして受験したとある私学の受験料は、センター併願も含めて一校で5万円弱。わたしの将来のためにそれを厭うという選択肢など初めから存在していなかった両親には、感謝しかありません。しかし、当時のわたしの中では「5万円」は「ごまんえん。高額。大切に使います。」という認識で止まっていました。記号通り、文字通り、「5万円」を認識していました。ベイマックスかよ。

その2年後、わたしは無事に大学2年生でした。滑り止めに受けた大学には行きませんでした。高校では禁止されていたアルバイトも始め、それなりに順調にオレンジデイズを送っていました。すみません盛りました。オレンジデイズは送れなかった。送りたかった。

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(引用:オレンジデイズ|ドラマ・時代劇|TBS CS[TBSチャンネル] )

 

その冬に迎えた、弟の受験。勿論、一校を受験するにあたり同程度の受験料が発生します。そこでわたしが思ったことは、

5万円もするのか。めっちゃ高いやん。なにこれ。めっちゃ高いやん。

 

18歳までお年玉でしか手にしたことのなかった5万円は、「大人が働いてくれた、大切で高額なお金」という抽象的でモヤっとした想像に支えられるのみでした。

それが大学生になり、アルバイトを始めたわたしにとって、「大学2年生が稼ぎ出すには平日にフルで5日連続で働いても手に入らないし春休みに旅行いってもおつりが来る金額」に変わっていました。想像が経験に変わり、ひとつの物事に対する理解が大きく変わっていました。

夜空ノムコウは、「想像の範囲を超えなかったもの」から「経験として知ったもの」になり、大きく見え方が変わって「言葉に気持ちを沿わせる」ことができるようになりました。きっとわたしが「会いたくて会いたくても震えないのは、会いたくて会いたくても震えたことがないから」であり、「5万円をベイマックスで止めてしまったのは、5万円を稼ぎ出したことがなかったから」ではないかなと、改めて考えハッとします。

会いたくて会いたくても震えなかった件について考えてみたことで、「5万円は大きい」という理解は「経験からきた」と気付けた、そんなお話でした。

 

何ならついでに、妙齢の女子なのに西野カナをほぼほぼ理解できないうことはつまり恋愛経験値が不足しているということがわかりました。

 

 

素晴らしい皆さんなら、あとはお察しくださると思います。

2/14、チョコレートを渡せるような男性をお待ちしております。

 

頑なにグリンピースを残し続けてわかったこと

ベトナムの横断歩道はゆっくり渡らないと、死にます。

第二の人生を送る日本製カブが、あなたの心臓(ハート)に直撃します。物理的に。

 

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(引用元:ホンダ スーパーカブ50スタンダードのカタログ-バイクのことならバイクブロス )

 

こんばんは。今年の目標は街クリに連載を持つこと、26歳がちゃぴんです

昨年末の宣言通りのご挨拶とさせていただきました。

本年度の目標、実現できた暁にはぜひ皆さま「がちゃぴんはワシが育てた」と仰ってください。宜しくお願い致します。

igotcha.hatenablog.com

ちなみに、相も変わらずスコット・マーフィーと結婚したいです。

 

そして、そうです年始でございます。

皆さま明けましておめでとうございます。

旧年中は、大変お世話になりました。特にこのブログまで読んでくださっている皆さまには、おそらく甚だお世話になったことかと存じます、心より御礼申し上げます。

本年も、何卒宜しくお願いいたします。

なお、7日までに更新をしておけばおそらく地域を問わず松の内でしたので「あけおめ!!!」と声を大にして言えたのですが、時刻は1/11 0時を迎えてしまいましたため15日までが松の内であると信じつつ微妙な小声です。

皆さまの益々のご発展を祈念しております。

変わらずお引き立ていただけますと幸せます。

 

 

幸せます。

 

 

これ方言なんですね。二十歳そこらで知りました。

我が故郷山口県だけで使われる方言だそうです。

shiawasemasu.jp

山口県で生きていくなかではあまりに生活になじみ過ぎていて、「外では違う」という発想すらありませんでした

 「それが当たり前」の世界にいると、「ムラのルールは外では違う」ことに本当に気付きづらいんですね。「どれがムラのルールなのか」の判断がつかない。ですが、知らないということを知らないまま過ごしてしまうことには、考えることの放棄に繋がるものがあると個人的には思っています。

パスカルの哲学に則れば、人間はひとくきの葦に過ぎませんが、考える葦。考えることを放棄すればただの葦です。まさにホウキ。

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(引用元:定年後は田舎暮らし )

 

はい、今日の「これが言いたかった」ハイライトはここです。パスカルに謝る準備はできています。

 

なお、わたしは大学進学に合わせ大阪へ越したのですが、「幸せます」も「すいばり」も通じない、「いか焼き」は「イカ焼き」じゃない、「で、オチは?」は声には出されずとも空気で伝える、そんなルールの相違を、大都会大阪にて多く学びました。

 

そして同じく二十歳そこらの頃に「カントリー山口と大都会大阪では共通でも、更に外ではまた違う」ということを、危うく死にかねない経験とともに学びました。きっかけは、グリンピースを残したことで始まった初対面の方との1日ベトナム観光です。

 

何を言ってるのかわからないと思います。まずは簡略化してお話しすると、「飛行機で隣り合ったご夫婦と4日後にベトナムで再会し、丸一日の観光と三食をお世話になった」というなんとも図々しい思い出話です。実話です。

 

当時大阪在住の大学生だったわたしは、友人とふたりで関空からタイ・ベトナム旅行へ出発しました。その機内、真後ろにズラッと座られていたのは、10人ほどのシニアな大先輩の皆さま。そんなシニアな大先輩の皆さま方は、一つの話題で持ち切りでした。

このカードなんやねん。何書いたええねん。

つまり、ベトナム出入国カードが書けない、というかまず存在意義からよくわからないという話でした。

tabikko.com

 

そこで、「パスポートや旅程など、かなりプライベートなものまで拝見しても良ければ、私たちが書きますよ。」とお話をしてみたところ、

せやな、大阪のシニアな大先輩方に、プライベートなんてないねやんな。

 

全員分のカードと旅程とパスポートをお預かりし、友人と手分けし全員分を書き終え、まとめてお返しし、一息つくとともに機内食を食べました。

するとしばらくして、通路を挟んだ隣から「グリンピース、嫌いなの?」との声。

「なぜバレた」と咄嗟に思いましたが、バレて当然でした。20年間、どんな苦境だろうとも頑なにグリンピースを残し続けて生きてきたわたしの目の前には、それはもう美しく、そこにあるべきかのようにごく当たり前に、グリンピースだけが鎮座しておりました。その方は、「米粒ひとつ残さずとても綺麗に食べているのに、あまりに綺麗にグリンピースを残しているものだから気になって。」と続けられました。

 

その一声をきっかけに話が盛り上がり色々と伺ったところ、先方はご夫婦での旅行で、現地に住む親族を訪ねて数度目のベトナム渡航、とのこと。

そしてお互いの旅程を照らしてみると、わたしたちがタイ旅行を終えベトナムホーチミンへ入る4日後、そのご夫婦もホーチミンで休日を過ごされているということが分かり、最終的には、「ベトナムに行くのが初めてなら私たちが案内するよ。良かったら、到着次第連絡してね。」と携帯番号の書かれたメモを頂き、我々はタイへ向かう乗換のためベトナムの空港でお別れしました。

 

…ここまで書いて、薄々気付いてきたんですが、長いですね

すみません。あと少しにします。ちょっとだけ。ちょっとだけだから。

 

いざ4日後の夜。わたしたち二人はベトナム入りし、頂いた電話番号へご連絡をし、再会したバーで「良かったら、明日丸1日ホーチミンを案内するよ」とのありがたいお言葉をいただき、翌朝まずフォーをご馳走になり、市場に連れて行っていただき、昼食をご馳走になり、ショッピングモールに連れて行っていただき、夕食をご馳走になり、観光港に連れていっていただく、というお世話になりっぱなしな一日を過ごしました。

 

さあ、ここで巻きました。帳尻合わせは大事です。

 

その、最後に連れて行っていただいた港での出来事です。

わたしたちが信号のない横断歩道を渡ろうとしたそのとき、少し離れたところから1台のカブがまっすぐ向かってきていました。

そこでわたしは、なんとなく普段のクセで少し小走りになり進…む、つもりでした。

しかし、走ろうとした瞬間、

走っちゃダメ!歩いて!

と、ご夫婦が声を揃えて仰いました。理由はわからないものの、とりあえずそのままのスピードで歩を進めたその少し後、遠くに見えていたカブと、どこからでてきたのかわからないカブ数台が、わたしたちの前を横切って行きました。

ちなみに、ベトナムの車道のバイク占有率はだいたいこんな状態です。

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(引用元:ベトナムハノイでの生活環境(その2) | EVOLABLE ASIA ブログ )

 

横断歩道を渡り終えご夫婦から伺ったのは、次のような話でした。

ベトナムでは、バイクを運転するひとたちは横断歩道を人が渡っていても(信号がないのなら)基本的には待たない。止まらずに進む前提で運転してるから、歩行者と歩行者の隙間を探して進む。彼らは歩行者を見つけると、その歩行速度から進む距離を予測してルートを選び進むんだ。加えて、とにかく台数が多い。色んな路地から出てくる。だからわたしたち歩行者はバイクが来ていてもとにかく一定のスピードで堂々と歩くことが、一番安全に道路を横断する方法なんだよ。急に走ったりすると、ドライバーが予測運転を誤って轢かれてしまう。」

 

少なくとも当時のわたしにとって、この話は目からうろこでした。

「横断歩道を渡っていて、車(自動車・バイク)が寄ってきているとき、もしくは待っているときには、なんとなく小走りになる」ことは、わたしにとって「深く考えたことはないけれど当たり前」でした。もしくは、その大前提に「歩行者のいる横断歩道では、車側が止まるもの」という思考がありました。

けれど、それはあくまでもわたしが過ごしてきた場所での当たり前でしかなく、外の世界、ベトナムホーチミンでは全く通じないものでした。きっとわたしは、このご夫婦に出会わなければそんなことは知らないまま今日を迎えていたと思います。むしろ、ベトナムで轢かれて今日を迎えていないかもしれません。

 初めてのベトナム旅、グリンピースのおかげで生きて帰ることができました。

 

 

余談ながら、最後の最後、奥さまからこっそり教えていただいたこと。

「実はね、あなたたちがたくさんの入国カードを書いているところから見てたの。話しかけてみたくて、ずっときっかけを探してて、その結果がグリンピースだったのよ。」

 

何この耳をすませばな裏話。

実は初めて会話する以前から見ていただいていて、ずっときっかけを探していただけてただなんて。わたしは知らない間に入国カードという図書カードに触れ、素敵な方と出会えていたようです。バイクタクシーだと思っていたあれは聖司くんとの二人乗りだったのかもしれません。

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(引用:ホーチミン・乗り物事情 | ベトナムナビ )

 

 

長々とここまで綴りましたが、今回は、頑なにグリンピースを残したことで、また少しムラの外を知ることができた、そんなお話でした。「当たり前」を「ただのムラのルール」だと知るたび、自分の生きる世界が、視野が、少し広がったような気持ちになれます。思考幅の広い葦を目指したいものです。

 

さあ、「ちょっとだけ」と書いてからここまでで、約1500字です。もしこれが走れメロスなら今頃、人を疑うことしか知らない暴君が「わしだって、平和を望んでいるのだが。」なんていう厨二病真っ盛りなセリフを口にする場面まで来ています。暴君の改心へ繋がる大事なシーンですね。( 太宰治 走れメロス )

 

皆さま、どうかベトナムの横断歩道はゆっくりと、一定のペースでお渡りください。そして、世の中の「一口ちょうだい」と「ちょっとだけ」は信じないようにお気を付けください。

 

それでは、今年の目標は街クリに連載を持つこと、日本一スコット・マーフィーと結婚したい26歳がちゃぴんでした

 

 ちなみに、「耳をすませば」はちゃんと観たことがないです。

 ちょっとだけ!ちょっとだけは観たことあるんだよ!

初対面のおばあさんとトンカツを食べてわかったこと

セリーヌ・ディオンはさすが世界の歌姫でした。

いやもう、本当に浅い表現で申し訳ないです。

 

こんにちは。今、日本一スコット・マーフィーと結婚したい26歳、がちゃぴんです。

2回に1回くらいの頻度でこの自己紹介をしようと思ってます。

残りの5割の頻度でどう登場するかが目下の課題なのですが、まず次回は「今年の目標は街クリに連載を持つこと、26歳がちゃぴんです。」の予定です。おそらく新年最初の更新になるので、一年の最初には目標を掲げないと。

 

なお、前回の更新が2015/12/22の23:55でした。

そこから何か進展したかといえば、翌日昼に「スコット・マーフィーさんがあなたをフォローしました!」の通知が届きました。

とはいえ今回フォローしていただいた @MONOEYESholic 以外にも3アカウントで既に相互フォローだったため、フォローしていただいたというイベントは人生において4度目の出来事だったんですが、結婚したい、と明記した翌日にフォローは、焦る

igotcha.hatenablog.com

 

一気に沢山の方を大量フォロー(フォローバック)されたわけでもなくそっとわたしのフォローボタンを押されたようなので、どんな検索にかかったのかだけでも教えていただきたい気持ちでいっぱいです。

こういうツイートが、エゴサーチでかかったのでしょうか。

これが伝わっていたのなら嬉しいです。

そして、

 これが伝わっていたのなら今晩は枕に顔を埋めてバンバンしていようと思います。 

 

 

さて、前回の更新、本当にありがたいことに公開から24時間以内には200PV(記事閲覧回数)を超えておりました。皆さま、本当にありがとうございます。恥ずかしい日本語にしてしまった箇所が散見され何度も読み直したので、195PVは自分ではないかとの猜疑心が捨てきれません。

 

前回更新後、根っからのツイッター廃人なわたしは、皆さまの感想をひとつ残らず探し出す旅に出ました。わたしが通ったあとにはぺんぺん草も生えない勢いです。

そして、そんな風にTwitterの森へ芝刈に行った結果、前回の更新では「そもそもがちゃぴんはなぜTwitterを飛び出すのか」が言葉足らずだったなと感じました。

なぜか、という点については、「Twitterが自分にとっては新しい場所じゃなくなっていたと気付いた」「知らない場所におでかけしたくなった」に尽きます。

 

井の中を井の中と知らず(もしくは次第に忘れてしまい)その世界で生き続けると、やはり知らず知らずのうちに視野狭窄に陥ってしまう部分が少なくともわたしにはありました。

例えば、「わたしが見ているTwitter」だけを頼りにすると、「人類の半分は細美武士もしくは川上洋平のことが好きで、残りの半分はマッド・マックス~怒りのデスロード~でヒャッハー!状態、そしてその全員が松岡修造もしくは平野レミのファンである」というのが2015年の世相です。

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(細美武士 アーティスト写真)

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(川上洋平 引用:[Alexandros]川上洋平 『ALXD』インタビュー | neol.jp )

マッドマックス 怒りのデス・ロード』公式サイトリンク

 

でもほら、これたぶん違うじゃないですか。

 

だけど、同じところにずっといると、まるでそれが世間一般の常識かのように思えてきたり、触れる情報も「広く」触れているつもりになってしまっていた部分が多々ありました。「世の中ではいま”やっべーぞ!”が流行ってるんだよ」と教えてもらわなきゃ、わたしの世界ではずっと「いま一番おもしろい芸人はゴー☆ジャス」のままでした。

知らない場所に行き、ふと触れるはずのなかった情報に触れる、あの、途端に視界が開けて明るくなるような感覚に出会いたいと思った、それがきっかけです。

 

振り返って「触れるはずのなかった情報に触れた経験」としてひとつ思い当たるのは、「神戸三ノ宮駅で出会った知らないおばあさんと気が付いたら一緒にトンカツを食べていた」という思い出です。

 

いやもう、自分でも何を言ってるのかよくわからない。けれど事実として、三ノ宮で会って話し込んだおばあさんと「翌日またここで会いましょう」と話をし、翌日実際に再会し、そのままお昼を一緒に食べて「では。」と解散しました。実話です

そのときそのおばあさんから、1枚のCDをお土産として頂きました。

そのCDに入っていたのが、この曲。

 

お、タイタニックやん。」となってくださった方が殆どだと信じています。ジェネレーションギャップで通じないなんて信じない。

 

正直、あの日あのおばあさんと出会わなければ、わたしはこの曲に対して「お、タイタニックやん。」以上の感想を抱くことはなかったと思いますし、そもそもiPodのラインナップにこの曲が入ることもなかったと思います。でもね、これ、めっちゃ良い曲なんですよ。本当に浅い表現でしか話せていなくて申し訳ないですが、めっちゃ良い曲なんです

あの日おばあさんに出会わなければ、「セリーヌ・ディオンって世界の歌姫だわ…」と感じる日はもっと先か、もしかすると来なかったかもしれません。

 

こういう、偶然に偶然が重なったうえで感動に出会えるような、そんな旅路を少しずつ歩んでみたいなと思ったが故の、Twitterを飛び出して(まずは隣町のような)ブログへのお散歩です。

初対面のおばあさんとトンカツを食べて、セリーヌ・ディオンが世界の歌姫だとわかった、そういうイベントに会いに行ければ良いなと思っています。

 

 

最後になりますが、2015年、大変お世話になりました。

それでは皆さま、どうか良いお年を。

 明日はCDJ&GT、細美武士3ステージだぜヒャッハー!!!!!